法律の作成と成立の流れ

★記事が気に入ったらシェアお願いします★

法律作成の流れ

法案(法律案)は立法府である国会に提出され、審議・可決されて法律となります。

もちろん法案は誰でも提出できるわけではなく、内閣または国会議員のみが提出できます。

閣法

国会に提出される法案はほとんどがこの「閣法」と呼ばれる内閣提出法案です。

閣法は内閣によって作成されますが、実際は各省庁の官僚が法案の原案を作成し、閣議に附される前にまず内閣法制局によって審査が行われます。

内閣法制局では、憲法や現行の法制との関係、立法内容の法的妥当性、立案の意図が法文の上に正確に表現されているか、などが審議されます。

この審議で修正等が行われると、与党によるチェック(与党審査)を経て内閣官房に附され、閣議請議された法律案は閣議決定され、内閣総理大臣から衆議院議長または参議院議長に送られます。

議員立法

一方、国会議員自らが提出する法案が「議員提出法案」で、これにより成立する法律を「議員立法」といいます。

しかし、議員ならだれでも法案を提出できるわけではなく、予算を必要としない法案の場合は衆議院では20名、参議院では10名以上の賛成が必要で、予算が必要な法案の場合は衆議院で50名、参議院では20名以上の賛成が必要となります。

また、法案を提出するには、その法案がすでにある法律と矛盾しないか?などを確認する必要があり、専門的な知識が不可欠です。国会図書館に調査を依頼したり、各議院にある法制局にサポートしてもらうなどしますが、議員が自分一人で作成するにはかなりの労力が伴います。

実際、国会に提出され審議される法案は閣法がほとんどで、議員立法は全体の二割に達しません。

また、衆議院の場合は、たとえ賛同者などの条件を満たしていても所属会派の機関承認がなければ提出できません。

法案成立の流れ

委員会審議

衆参いずれかの議院に提出された法案は、議長によって適当な委員会に付託されます。

付託された委員会においては、まず国務大臣または発議した議員が「趣旨説明」をします。

その後、趣旨説明者と委員とで質疑が行われる審議に入り、討論が打ち切られると採決を取ります。

採決で賛成と反対が同数であった場合は、決裁権のある委員長がこれを決めます。

なお、修正案がある場合はまずこちらを採決することになります。

また、委員会での審議で「公聴会」が開かれることがありますが、これは有識者などから関連する意見を聴取する必要があるときに開かれます。

本会議

委員会で採決が取られると、本会議で委員長が審査の経過と結果を報告します(委員長報告)。

その次に討論が賛成・反対双方から行われ、採決に移ります。討論のあと審議がある場合もありますが、いずれにせよ形式的なもので、実際の審議は委員会での審議で終わっています(委員会中心主義)。

可決された法案は、もう一方の議院に送付され再び委員会で審議・採決されることになり、両院で可決されてはじめて法律となります。

ただし、衆議院で可決された法案は、参議院で否決されても、衆議院で出席議員の3分の2以上で再可決されれば、法律として成立します。

また、衆議院から参議院に法案が送付されてから60日以内(予算の議決と条約の承認は30日以内)に議決されなかった場合は「みなし否決」とされ、自動的に再可決することが可能となります(衆議院の優越)。

継続審議

法案は、会期中に議決されなければ、通常「廃案」となります。

しかし、委員会が議長に要求し、議院で認められれば国会閉会中でも審議を続けることができ、次の国会に持ち越すこともできます。これを継続審査、または閉会中審査と呼びますがメディアでは「継続審議」と呼ぶことが多いようです。

奏上・公布・施行

成立した法律は内閣の署名を経て天皇に奏上されます。

奏上書には議長と議院の事務総長が記名・押印します。

そして奏上から30日以内に、天皇が親署・押印し内閣総理大臣が副署した公布文をつけ、官報によって公布されます。

実際に法律が施行されるのは、公布から20日後、または法律で定めた施行日からとなります。

スポンサーリンク

★記事が気に入ったらシェアお願いします★

フォローする